Q. 日本における従業員の採用方法について教えて欲しい。
A. 年1度の新卒者の採用が中心になりますが、転職が一般化したこともあり、中途採用を実施する企業も増えてきました。人材派遣会社を活用して派遣労働者を活用する例も増えています。実際の採用にあたっては、公共職業安定所のほか、人材紹介会社の活用等をおすすめします。
静岡県外資系企業ワンストップ・センターでは、外資系企業に関わる経験が豊富な専門家の紹介を行っているほか、静岡県に居住している外国人求職者のネットワークを通じた人材紹介も行っています。
新卒者の採用
- 日本の教育機関のほとんどは、4月~翌年3月を学年の区切りとしています。そのため、新卒者採用の時期は4月1日となるのが通例で、採用試験は前年の春から秋にかけて実施します。
- 高卒者を求人する場合は、各地の公共職業安定所を通じて高校に求人票を提出します。 大卒者を求人する場合は、各大学の就職担当課に直接求人票を提出するほか、企業の公募に学生が直接応えるケースも多くなっています。
- 技術交流などで大学とつながりがある企業の場合、教授に人材の紹介を依頼する例もあります。一般的に、企業訪問、採用面接・試験などを経て採用を内定します。
経験者の採用
- 経験のある人材を採用する場合(中途採用)は、採用の時期は特に決まっていません。
- 募集の方法は、新聞広告や雑誌の活用、公共職業安定所への求人などが一般的ですが、人材確保のための有料職業紹介サービスを利用する企業も増えています。
- 職業紹介サービスは、求人企業と求職者それぞれの依頼に基づいて職業紹介会社が最適なマッチングを仲介する「一般紹介型」のほか、求人企業のニーズに沿った人材を探し、ヘッドハンティングなどを行う「エグゼクティブサーチ型」もあります。
- 職業紹介・相談手数料は成功報酬とするものが多く、職業紹介が決定した場合、求職者に支払われる予定の年間賃金の20~30%が請求されます。
派遣労働者、パートタイム労働者の活用
- 正社員以外では、企業に労働者を派遣する有料サービスを行う「人材派遣会社」を通して、派遣労働者を使うこともできます。
- 労働者を登録している人材派遣会社が、企業から特定の業務について派遣の依頼があった場合、派遣のたびに雇用関係を締結して労働者を派遣します。特にニーズが多いのは、「OA機器操作」「ファイリング」「取引文書作成」「経理・財務処理」などの業務です。
- 比較的簡単な業務内容であれば、パートタイム労働者を雇用することもできます。パートタイム労働者の募集は新聞広告等で行われることが多いようですが、特殊な業務を担当させる場合は、人材派遣会社に依頼する例も増えています。
- 派遣労働者やパートタイム労働者の就業についても、労働保護法規は適用されます。